ケータイ辞書JLogosロゴ イントラサイキックな時間



生育環境が良好で単細胞で充分に生きられる場合には,そのキノコは単細胞で生きる.環境が劣悪になると,多細胞となり大きなキノコとして生きる.その場合,個々の細胞は茎になったり根になったり傘になったりする.人間も同じで,環境が劣悪になると集団主義に傾く.そして個人は部品になる.生きるために自由を手放すのである.
単細胞生物の心の病理は個体内病理=イントラサイキック病理である.個体の内部で病理は発生する.フロイトの時代の病理である.多細胞生物の心の病理は対人関係病理=インターパーソナル病理である.個体間の関係の病理であり,現代では心の病は主にここで起こる.逆に考えれば,現代はそれほどに人間が個体として生きられない時代になっているということである.
コンピュータでたとえれば,コンピュータ内部の不調は個体内病理=イントラサイキック病理であり,モデムなどを介して他のコンピュータとつながる部分での不調は対人関係病理=インターパーソナル病理である.現代の病理はモデムの病理と要約することもできる.他人とうまくつながりあえないでいる.
マスコミの発達は,人間を情報端末のようなものに変えてゆきつつある.しかしそれでは人間は情報の通過点になってしまう.人間の精神にはイントラサイキックな営みも大切である.内省の時間といってもいいだろう.どのネットともつながらずに,スタンドアローンでもくもくと内省を続けるコンピュータイントラサイキックな時間を生きる.インターパーソナルな病理を癒すのは一方では集団精神療法であるが,一方ではイントラサイキックな時間である.
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(C)丸善「こころの辞典」('98/8)
JLogosID:12020689
最終更新日:2006-12-11


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