人魚
【にんぎょ】
日本の人魚の正体
人魚といえば、まず真っ先にアンデルセン童話「人魚姫」を思い浮かべる人が多いだろう。ところが日本にも人魚にまつわる伝承がある。古くは『日本書紀』に、そのほかにも『古今著聞集』、『甲子夜話』など多くの記録が残っている。
さて欧米では人魚の正体をアザラシやマナティ、ジュゴンなどの海獣類とする説が多いが、日本の場合は少々おもむきが違っている。
というのも、多くの文献に現われる人魚の特徴は、
・頭部や肌が白い
・赤い頭髪を持っている
・体が長く、魚の形をしている
とされ、上半身が人間、下半身が魚という欧米型の人魚イメージとは大きく異なっているのだ。主な出現場所も九州北部や日本海沿岸と、妙にリアルである。
ところが面白いことに、これらの条件をピタリと充足する生物がいる。本書にも登場するリュウグウノツカイがそれで、大きいものでは5m以上にもなる深海魚だ。
タチウオを巨大化したような銀白色の体。頭部にあるのは5〜6本の鮮やかな赤色をした背鰭…。そうした特異な姿が、見る人をして驚異や畏怖の念を抱かせ、不思議な生物、すなわち人魚として巷間伝わったものと考えられる。
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(C)日本実業出版社「魚の雑学事典」('05/3)
JLogosID:14615295
最終更新日:2005-03-01