ケータイ辞書JLogosロゴ モーツァルト・イヤー狂詩曲


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 2006年モーツァルト生誕250年。オーストリアにとってモーツァルトは国の重要な観光産業であって、誕生日(1月27日)には生地ザルツブルク欧州連合サミットが開かれたりもした。そして、このモーツァルト狂詩曲の最大の「お得意さん」が日本人だ。25万円もするCD全集が1200セット売れ、東京・有楽町東京国際フォーラムなどで開かれた音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)・オ・ジャポン」を始め、全国でコンサートも目白押し、生誕地オーストリアへの旅行客は前年の3倍増。ザルツブルクでのモーツァルト記念コンサートの客の3分の1が日本人だったという噂もある。はたまた「聴くと頭がよくなる」とうたった関連商品、麹室(こうじむろ)にモーツァルトを流して造った日本酒モーツァルトを聴かせて育てた牛の牛乳まで発売されるという具合だ。
一昔前まで日本人にとっての「クラシック音楽」の代名詞ベートーベンだった。モーツァルトがそれに取って代わったのは20年ぐらい前、バブル(そして冷戦終結)前夜のあたりからだろうか。「真面目にがんばれば報われる」的イデオロギーの崩壊とモーツァルトブームとは、深く結びついているように思える。極度に洗練された軽佻浮薄――モーツァルトが生きたのフランス革命という歴史の激震の前夜だったが、今日我々が生きているのもそんな時代なのだろうか。(岡田暁生)
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「(C)知恵蔵2007」
JLogosID:14849325
最終更新日:2011-01-01




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