ケータイ辞書JLogosロゴ 惜し
【あたら・し】
[形][シク](しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ

あ行>

副詞・連体詞の「あたら(惜)」につながる語幹をもつ。りっぱなものがその価値相当に扱われないことに対する残念だという気持ち、その価値が十分発揮されないことを残念に思う気持ちを表す。
[1]惜しい。もったいない。
[例]「際(きは)ことに賢くて、ただ人にはいとあたらしけれど」〈源氏・桐壺〉
[訳]「(光源氏は)きわだって賢明で、臣下とするにはたいそうもったいないが」
[例]「若くて失せにし、いといとほしくあたらしくなん」〈増鏡・おどろのした〉
[訳]「(宮内卿(くないきょう)が)若くして亡くなったことは、たいそう気の毒で惜しいことでしたよ」
[2]りっぱだ。すばらしい。
[例]「あとはかなくて、あたらしかりし御かたちなど恋しくかなしとおぼす」〈源氏・若紫〉
[訳]「(父宮は若紫の)行方(ゆくえ)が分からず、すばらしかった(若紫の)ご容姿を恋しくいとしいとお思いになる」
<参考>「あたらし」が客観的にとらえたときの気持ちをいうのに対し、「をし」「くちをし」は大切なものへの愛着、いとしいものへの哀惜という主観的な気持ちを表す。中世以降は「あたらし」の意味は「をし」に取り込まれる。「あらたし」を本来の形とする、新しい意の「あたらし(新し)」は中古以降にできた別の語。
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(C)東京書籍[全訳古語辞典('06/2)]
JLogosID:5070533
最終更新日:2007-12-11




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