ケータイ辞書JLogosロゴ 有明(ありあけ)の


百人一首

有明(ありあけ)の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし
〈古今・恋三・六二五・壬生忠岑(みぶのただみね)〉
[訳]「夜も明けて帰らねばならない時となってしまって、有り明けの月が無情に見えた、あの別れの時以来、暁(あかつき)ほど私にとってつらく悲しく思われるものはない」
<参考>場面としては、二つの見方がある。一つは後朝(きぬぎぬ)の別れを詠んだ歌とするもので、甘美な逢瀬(おうせ)の名残が尽きないのに、帰る時刻となってやむなく惜別すると、月が無情に照っていたというのであり、藤原定家の解釈もこれと同じといわれる。もう一つは、「逢(あ)はず帰る」「来れど逢はず」のような場面を詠んだ歌とするもので、女性を訪問して一晩中くどいたが逢ってくれず、無念の思いで戻ってきたときに、月も女性も無情に見えたというのである。元来、有り明けの月は、鳥(=鶏)の声や朝露などとともに、後朝を彩る物語的な情趣をかもし出す景物である。
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(C)東京書籍[全訳古語辞典('06/2)]
JLogosID:5113377
最終更新日:2007-12-11




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