ケータイ辞書JLogosロゴ 住(すみ)の江の


百人一首

住(すみ)の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ
〈古今・恋二・五五九・藤原敏行(としゆき)〉
[訳]「住の江の岸に寄る波のよるではないが、夜の夢の中での恋の通い路でまで、人目を避けようとするのだろうか」
<参考>『古今和歌集』の詞書に「寛平御時后宮歌合(くゎんぴゃうのおほんとききさいのみやのうたあはせ)」の歌とある。二句までが「よる」の同音反復の序詞で、「寄る」に言いかけて「夜」を導く。寄せては返す波に、忍ぶ恋に逡巡(しゅんじゅん)する心情を読み取る解釈もある。「夢の通ひ路」は、現実ではかなえられない逢瀬(おうせ)を夢で果たそうというのであるが、この歌ではその夢の中でも人目をはばかって逢(あ)おうとしない相手をとがめだてする形となっている。「◎直(ただ)に逢はずあるはうべなり夢(いめ)にだになにしか人の言(こと)の繁けむ」〈万葉・一二・二八四八・作者未詳〉、「◎現(うつつ)にはさもこそあらめ夢にさへ人目を守(も)ると見るがわびしさ」〈古今・恋三・六五六・小野小町(をののこまち)〉などの類想歌がある。
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(C)東京書籍[全訳古語辞典('06/2)]
JLogosID:5113430
最終更新日:2007-12-11




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