ケータイ辞書JLogosロゴ やすらはで


百人一首

やすらはで 寝なましものを さ夜更けて 傾(かたぶ)くまでの 月を見しかな
〈後拾遺・恋二・六八〇・赤染衛門(あかぞめゑもん)〉
[訳]「あなたがおいでになるとおっしゃらなければ、ためらうことなく寝てしまいましたのに。あなたをお待ちしているうちに、夜が更けて西の空に傾くまで月を見たことですよ」
<参考>『後拾遺和歌集』の詞書によると、藤原道隆(みちたか)が天延二(九七四)年から貞元元(九七六)年にかけての少将時代に、赤染衛門の姉妹のもとに通っていたが、ある日約束しながら来なかったので、代作して詠んだ歌とある。ところが、『馬内侍集』にもこの歌が「今宵必ず来むとて来ぬ人の許に」という詞書で収められている。『後拾遺和歌集』の詞書の「はらからなる人」は親しい友人を「はらから」と呼んだとか、内侍(ないし)の歌を借用したとかなどの推定説もあるが、事実は未詳で、赤染衛門の歌とするのには若干の疑問がある。月の動きを見ながら愛する人の訪問を待つ優艶(ゆうえん)な女性の姿が想像され、物語的な雰囲気がある。
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(C)東京書籍[全訳古語辞典('06/2)]
JLogosID:5113452
最終更新日:2007-12-11




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