ケータイ辞書JLogosロゴ 江戸時代の漫画
【えどじだいのまんが】

暮らしと文化

現代は絵や映像などの視覚情報が氾濫(はんらん)する時代であるが、その原型はすでに江戸時代に存在した。江戸時代には木版印刷の技術が発達し、印刷物を安い値段で大量に作ることが可能になった。それが商品として販売され、多くの人々が印刷物を見たり読んだりできるようになった。木版のよいところは、一枚の印刷面に文字だけでなく絵も自由に載せることができることで、絵入りの読み物が簡便に作れたのである。このような絵入りの読み物を総称して「草双紙(くさざうし)」という。
享保年間(一七一六〜三六)になると、主として子供を対象とした絵入り本が商品化される。表紙の色が赤だったことから「赤本」と呼ばれ、正月に売り出された。この後一七四〇年代に入ると表紙が黒い「黒本」や、萌葱(もえぎ)色の「青本」も売り出されるようになり、多くの読者を獲得するようになっていった。
赤本はおとぎ話ものが多く、現代まで伝わる「桃太郎」や「舌切り雀(すずめ)」、「かちかち山」や「花咲かぢぢい」などを扱った作品がある。黒本・青本になるとさらに題材が増え、当時の歌舞伎や人形浄瑠璃(じょうるり)をヒントにして作った話や、浮世草子(=世相・風俗を題材にした小説)から取材したもの、さらに当時実際に起こった事件をもとにしたものなどがある。これらはすべて絵が中心で、ページいっぱいに絵が描かれ、そのすき間に登場人物のせりふや状況説明などが書き込まれている。
これがやがて「黄表紙(きべうし)」や「合巻(がふくゎん)」という、より複雑な筋や緻密(ちみつ)な画風の絵入り読み物を生み出していくことになった。
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(C)東京書籍[全訳古語辞典('06/2)]
JLogosID:5113478
最終更新日:2007-12-11




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