なんで売春は前金制なの?
約束は守らなければならないもの、というのは世間一般の常識です。しかし法律では、「公の秩序、善良の風俗に反する」約束は無効だという規定があります(民法第九〇条)。例えば賭博や売春は公序良俗に反する行為とされていますから、賭け事に負けて支払ったお金や街角に立っているコールガールに払った金は、法的にいえば払う必要はないもの。つまり、払ってしまったとしても、返してもらって当然、ということになります。
ところが、民法には第七〇八条というのがあり、「不法の原因のため給付を為したる者はその給付したるるものの返還を請求することを得ず」としているのです。つまり、悪いことのために支払ったお金は、返してくれとはいえないというのです。
だからこそ、博打(ばくち)で負けた金にはツケはきかないし、売春はかならず前金で支払うシステムになっているというわけ。前金で取ってしまえばエッチをした後で「違法なことをしたのだから支払う義務はない!」といわれる恐れはなく、一度受けとった以上は「あの支払いは無効のはずだから返せ!」といわれても返す必要がないのです。
もちろん、脅迫で金を奪われたような場合、違法なことをしたのが金を受け取った側だけにあるため、返還を請求することが可能です。
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角川学芸出版「話を盛りあげる究極の雑学」
JLogosID:5180364
最終更新日:2008-02-29